現在のブライダル業界の弱み・問題点とその対策とは?

 

ブライダル業界の弱み・問題点とその対策とは?

 

 

ブライダル業界というと、華やかな業界をイメージする方も多いと思いのではないでしょうか。

人生の最大の幸せなイベントである結婚式のお手伝いができ、人の喜びに立ち会える仕事である事から、新卒採用や中途採用でも人気のある業界です。

一方で、ブライダル業界は、世の中の景気やトレンドにも流されやすく、他の業界同様に弱みや問題点もあります。

ブライダル業界への転職を考える際には、業界の華やかな部分だけでなく弱みや問題点・そして今後の動向を把握し、全体像を知っておく事は大切です。

今回はブライダル業界の弱みや問題点、解決策やこれからの将来に関してお伝えしていきますので、参考にしてみて下さいね。

 

 

 

 

 

ブライダル業界とは         

 

 

まず初めにブライダル業界についてお伝えしていきたいと思います。

ブライダル業界とは、結婚に関わる業界の事を指します。

構成としては、
①結婚式場事業
=ホテル・結婚式場・ゲストハウス

②その他の関連業務
=新婚旅行・ブライダルジュエリー・ブライダルフォト・婚礼衣装等

の2つで成り立っています。

 

 

ブライダル業界の弱み・問題点   

 

 

現在のブライダル業界が抱える弱みや問題点にはどんな事があるのでしょうか。

前述したように世の中の景気やトレンドに流されやすい業界であり、現在抱える課題はいくつかあります。

今回はその中の4つを解説していきたいと思います。

 

現在のブライダル業界の弱み・問題点

1:ブライダルマーケットの縮小
2:業界の停滞

3:SNSの影響を受けやすい
4:女性が継続しにくい環境

 

 

ブライダルマーケットの縮小     

2000年にゲストハウスウェディングが登場し、順調に成長してきたブライダル業界ですが、現在は下記のような状況からブライダルマーケットが縮小しています。

①人口減少・少子高齢化・未婚率増加による婚姻数の減少
②晩婚化によるナシ婚・ジミ婚・家族婚等による婚礼件数の減少

 

現在の日本では、人口減少・少子高齢化が社会的な問題となっており、ブライダル業界においても大きな影響を受けています。

若い人が減少している上に、未婚率が増加しており結婚する人の母数が減っているためマーケットが縮小しているという現実があります。

 

 

【2017年~2021年婚姻数推移】(※参考:厚生労働省)

 

 

2017年の婚姻数は60万6866件。
2018年には58万6438件に減少したものの
2019年には令和婚の影響もあり59万9007件に上昇しました。

しかし2020年には52万5507件へ減少。
2021年には50万1116件と更に減少しました。
2022年も50万件程の婚姻数となる事が予想されます。

 

更に、2020年~流行した新型コロナウィルスの影響も受けて、婚礼件数(披露宴実施率)も大きく低下しました。
しかし徐々に結婚式を挙げる人々が戻ってきている状況であり、結婚式の売上は前年同月比+35%、結婚式取扱件数は前年同月比+30%と共に10ヶ月連続の増加傾向にあります。(※特定サービス産業動態統計速報2022年1月より)

 

ただ今後も少子高齢化は進んでいくと考えられますので、ブライダルマーケットは減少していく可能性がある事は常に念頭に置いておいた方が良いでしょう。

 

具体的な数字に関して・参考コラム
ブライダル業界の課題とこれからの将来はどうなる?

 

 

業界の停滞             

ブライダル業界にはトレンドがあり、しばらくそのトレンドが続くと飽和状態になってしまう傾向があります。

現在の日本の結婚式は、ホテル・専門式場・ゲストハウスが中心となっていますが、演出の内容や進行の流れ、装飾、引出物等がどの結婚式でも同じような内容になっています。

近年のSNSの発達や、晩婚化によって結婚するカップルに30代が多くなっている事から、オリジナルであったり本物志向の結婚式を求める傾向にあり、少しづつではありますが今までの結婚式のスタイルを敬遠しているカップルも増えてきています。

また、新型コロナウィルスの影響もあり、結婚式に対する価値観の多様化が進んでいます。

その為、これからは今までと同じやり方では通用しなくなってくる可能性もあり、オーダーメイドスタイルの結婚式が求められてくるのではないかと思います。

 

 

SNSの影響を受けやすい      

以前は結婚式の会場の様子や、どのような事をするのか、費用はどの位なのかなどは見学に行ってウェディングプランナーと打ち合わせをしなければ分かりませんでしたが、 現在ではインターネットのSNSの情報や口コミからタイムリーに情報を入手できるようになってきました。

SNSは強みにもなるのですが、弱みとしては、結婚式を挙げた花嫁=卒花と呼ばれる人たちの口コミや、SNSでの発信内容によってはマイナスなイメージなど風評被害を受けてしまう事がある点です。

結婚式場の外観などのハード面は、結婚情報サイト等である程度確認できますが、実際どんな料理でどんなサービスを受けられて、どんな結婚式を行う事ができたのかという情報は経験した人からしか得る事ができません。

オリジナルの結婚式を求めるカップルが増えており、体験者の生の声は結婚式のイメージや満足度に近いものとなるため、これから結婚する花嫁=プレ花と呼ばれる方達にとってSNSは結婚式場を選ぶ際に重要なツールの1つとなっています。

少子高齢化や婚姻数の減少により、各企業の競争が激化しています。
その結果、コスト削減によるプランのクオリティの低さ、人件費削減によるサービスの低下など影響が出ている施設も。

SNS等の口コミによっては、その企業の披露宴実施率が低下する事もあります。

 

 

女性が継続しにくい職場環境     

ブライダル業界には様々な職種がありますが、ウェディングプランナーやドレスコーディネーター、ヘアメイク等女性が多く活躍している業界です。

他の業界よりも女性の管理職が多いのが特徴でありキャリアを積める環境がある一方で、結婚や出産などのライフイベントにより長く働く事が難しい職場環境でもあります。

結婚式の殆どが土日祝日に行われいますし、打ち合わせやブライダルフェア等も土日祝日に集中しますよね。
お客様の都合に合わせて予定を組む事も多いため、残業が増えたり休日を返上して出勤するという事も・・

その為、体力も必要になりますし、一生に一度のイベントを担当するため精神的なハードさも加わります。

結婚・出産を経て活躍している女性もいますが、家庭との両立が難しくやむなく退職や転職をする方もいます。

顧客満足の為にも優秀な人材の継続的な勤務が求められますが、ブライダル業界はこのような環境から企業の経営にとって不利となってしまう構造が出来上がってしまっています。

 

 

ブライダル業界のこれから・必要な4つの対策

 

 

ブライダル業界の弱みや問題点に関してお伝えしましたが、ブライダルマーケットの縮小や、業界の停滞など衰退は避けては通れないと思われた方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、「結婚式」はなくてはならないものであり、新ビジネスの可能性や企業のマーケティングなどによってまだまだ改善・成長の可能性がある業界です。

ここでは、これからのブライダル業界が取り組むべき対策に関してお伝えしていきます。

 

ブライダル業界のこれからに必要な4つの対策

1:ブライダルに関わる新しい事業・トレンドの開拓
2:顧客の価値観に合わせた「質」重視の結婚式の提供

3:働きやすい環境作り・IT化
4:自社でのWEB集客

 

 

ブライダルに関わる新しい事業・トレンドの開拓

前述したように、ブライダル業界は世の中の景気やトレンドに影響されやすい業界です。

過去のブライダル業界のトレンドを見ても、ハデ婚・ジミ婚・アットホーム婚・オリジナル婚など常に変化しています。

現在は、価値観の変化や経済不況、晩婚化の影響等から2010年よりナシ婚の割合が増えている状況ですので、ブライダルに関わる新しい事業やトレンドの開拓は必須になってくると思います。

各企業の取り組みを見ると、下記のような新事業への参入が見受けられます。

 

①フォトウェディング

②オーダーメイドウェディング

③リゾートウェディング(海外・国内リゾート)

④記念日事業
(結婚記念日・子供の誕生・七五三・成人式・家族の記念日等)

⑤ホテル・飲食事業

⑥婚活事業

⑦結婚式に関わるサービスの内製化
(衣装・フラワー・ヘアメイク・カメラ・映像・司会等)

⑧ウェディング施設(会場)の有効活用

 

再婚・和婚・インバウンド等のマーケット拡大の可能性もありますし、結婚式を挙げないカップルや独身者が増えているという事は潜在的な顧客がいるという事でもあります。

企業のマーケティングやブライダル業界全体の取り組みによっては、まだまだ結婚式の実施率の増加や新しいビジネスチャンスの可能性があると思います。

 

 

顧客の価値観に合わせた「質」重視の結婚式の提供

世の中の流れが、量より質、本質的な価値を重視するようになっている事、晩婚化が進み社会的な経験を積んだカップルの結婚式が増えている事、SNSで結婚式場の情報を得られるようになった事、オリジナルな結婚式を求めるカップルが増えている事などから、ハード面よりもソフト面を重視した付加価値のある結婚式を選ぶお客様が増えています。

 

例えば、豪華な作りの外観や披露宴会場、どの会場でも同じ演出・進行・装飾などよりも、美味しい料理や、きめ細やかなサービス、信頼・安心できる対応など、より満足感を得られる結婚式の方が求められているのです。

営業色の強い接客や、見積が大幅に上がり高額となる、持ち込みができないなどの仕組みは新郎新婦にとって不信感に繋がってしまう事も・・

この仕組みを改善するのは、組織の大きな変革が必要になるので難しい面もあるとは思いますが、新郎新婦の価値観や目線に合わせ、「新郎新婦が満足できる結婚式」の提供をしていく事がこれからは更に必要になってくると思います。

またその為には、優秀なスタッフの育成という部分も重要になってくるでしょう。

 

 

働きやすい環境作り・IT化     

前述したように女性が多い業界でありながら、継続しにくい環境・構造になってしまっているのがブライダル業界の特徴です。

しかし、近年では大手ブライダル企業を始め多くの企業でできるだけ長く勤務できるような体制・仕組み作りが行われています。

例えば、企業内に保育園を設けている、育休の延長、男性の育児休暇取得促進、短時間勤務の拡大、ベビーシッター無料化、在宅勤務制度、土日休みの確保、1分単位での残業代の支給等・・

 

参考コラム
ブライダル業界の福利厚生は?産休育休は取れる?

 

ただそれだけでは、残業や業務量の改善にはならず家庭と両立するのが難しいというケースが殆どです。

ブライダル業界は業務効率の悪さや、体力的にハードな面も多く、性別問わず人材が定着しない・離職率が高いという面もあります。

その為、メイン業務以外のIT化による業務軽減や効率化を図る事も求められています。

現在のブライダル業界では、まだ社内で紙面でのやり取りやFAXを使っている企業もあります。
新郎新婦とのやり取りも電話やメールで個々に対応する事も多く、ウェディングプランナーの業務量は非常に多くなります。

人対人の仕事なので、全てをIT化するべきではありませんし、既に多くの企業でクラウドの共有システムなどを利用していると思いますが、業務の効率化という部分に力を入れて負荷を減らし、より働きやすい環境作りをしていく事が重要だと思います。

 

 

自社でのWEB集客          

ブライダル企業は集客の方法として、ブライダル情報誌やインターネットなどの広告媒体を使っている事が殆どです。

メジャーなウエディングの媒体に載っていると多くの人の目に留まりますし、集客の方法としては一般的となっています。

しかし、それだけでは他社との差別化が分かりにくく、自社の魅力や強みが伝わりにくいという面もありますし、何よりも膨大な広告費用がかかります。

その結果、結婚式の費用を上げざるを得ないという事に繋がってしまうんです。

現在多くのブライダル企業がInstagramやfacebook、TwitterなどのSNSで自社アカウントを持っており集客の手法として利用していますが、これからも、より自社のHPやSNS等でのWEB集客に力を入れ、自社の強みや魅力をアピールする事が重要です。

SNSがマイナスな影響を与えてしまう可能性もお伝えしましたが、強みにもなるのがSNS。

SEO対策をきちんと行い、顧客が求めている結婚式のスタイルやニーズの提案・発信していく事がもっと必要となってくると思います。

そこで結婚式の価値であったり、自社会場や働くスタッフの魅力や強み、他社との違い、ニーズに合うようなプランや演出を伝えていく事ができれば事前に顧客に魅力が伝わりますし、集客を得る事や婚礼件数を上げていく事ができるのではないでしょうか。

 

 

まとめ              

 

 

ブライダル業界の弱み・問題点に関して一部にはなりますがお伝えしました。

厳しい面やマイナス的な要素もお伝えしましたので、不安に感じる方もいるかもしれませんが、ブライダル業界の仕事は今後もなくてはならないものであり続けると思います。

 

少子高齢化やナシ婚、未婚率の増加等の影響を受けているブライダル業界ですが、令和婚がブームとなった2019年には婚姻数が前年よりも増加しています。
(※2018年度婚姻数:約58万6千件・2019年度婚姻数:約59万9千件)

 

「結婚式」は、結婚する2人の人生の大切な節目のイベントであり、家族やお世話になった方々に感謝を伝える場でもある事からこれからも無くなる事はないでしょう。

そして、そのような大きな喜びや幸せに溢れた日のお手伝いができる。皆が笑顔になれる。そんなやりがいのある仕事はブライダル業界ならではだと思います。

 

現在の状況は決して明るいものとは言えませんんが、各企業の構造改革や、世の中の変化にスピードを持って柔軟に対応し、積極的にビジネスチャンスを掴んでいく事でブライダル業界はこれからも生き残り続けると思います。

 

 


 

 

 

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