ブライダル業界の福利厚生は?産休育休は取れる?

 

ブライダル業界の福利厚生は?産休育休は取れる?

 

 

ブライダル業界では多くの女性が活躍しており、特にウェディングプランナーやドレスコーディネーターは若い女性に人気がある職種です。

しかし、華やかな業界であると同時に結婚式という人生の大イベントを担当するため、仕事内容や勤務体制などの面でハードなイメージを持つ事もあると思います。

 

ブライダル業界で働きたいけれど、

*産休・育休はきちんと取れるのか
*結婚・出産後も働けるのかどうか

など福利厚生がどうなっているのか、仕事と育児の両立ができるのか気になる方も多いのではないでしょうか。

しかし各ブライダル企業のHPや転職サイトを見ると、産休育休取得率や育休取得後の復職率が高い企業が複数社見受けられます。

 

今回は、ブライダル業界で働く際に産休育休は取れるのか・育休後復職する事は可能なのか、また大手ブライダル企業が家庭と両立できるために取り組んでいる制度・手当などの福利厚生に関してお伝えしていきます。

 

 

 

 

そもそも産休・育休とは?      

 

 

産休・育休とは、労働基準法で定められた出産する全ての人が取得できる制度であり、出産や育児のために仕事を休める制度の事を指します。

産休は、出産の準備に備え、出産前に休む期間=産前休暇と、出産後体を休める為に休む期間=産後休暇があります。
育休は、子供を育てる為に仕事を休める期間となっており男女共に取得する事ができます。

主な期間は以下のようになっています。

 

 

 

産休                

産休は、出産予定日の6週間前と、出産の翌日から8週間休みが取得できます。
産前休業の取得には申請が必要ですが、産後休業期間は働く事が禁止されています。
ただし、産後6週間経過後に医師が認めた場合は就業が可能となります。
※双子など多胎妊娠の場合は、予定日の14週間前から産休を取得できます。

 

 

 

育休                

育休は、子どもが1歳になる誕生日の前日まで休みを取得でき、男性の場合は子どもが生まれた日から1歳の誕生日前日まで取得できます。
取得するには1年以上の就労期間などの条件があるので注意しましょう。
1歳になっても保育園に入れなかったり、特別な理由がある場合は、育休を最長2歳まで延長する事も可能です。

 

 

 

ブライダル業界で産休・育休は取れる?   

 

 

ブライダル業界(ホテル)は比較的大手企業が占めているという事もあり、福利厚生が整っている企業も多く、産休育休も取りやすい傾向にあります。

下記でお伝えしていきますが、ブライダル業界では産休育休取得率が90~100%の企業も多数あります。

女性が多く活躍している業界のため、結婚・出産を経て職場へ復職した方がいたり、女性が働きやすいようなサポート制度がある企業も多く、結婚や出産のライフイベントに関わらず比較的長く活躍ができる業界ではあります。

ただし、女性が長く活躍できる制度が整っている企業はあるもののブライダル業界特有の仕事内容や勤務体系により、出産を機に退職される方もいます。

 

 

 

産休育休後ブライダル業界で働くのが難しい理由

ではどのような理由から産休育休後ブライダル業界で働くのが難しくなるのでしょうか。

 

土日祝日のお休みが取れない
結婚式は9割が土日祝日に行われます。
当日結婚式の担当する事もありますし、その他にも式場の見学・結婚式の打ち合わせ・ブライダルフェアなどで多くの方が土日祝日に来店されます。
そのため、よほどの事がない限りは基本的に平日の休みとなります。
日曜日は保育園に預けられない・子供の行事に参加できない・家族と予定が合わないなどの理由から復職するのが難しくなります。

 

残業やイレギュラーな出勤もある
ウェディングプランナーは、お客様の都合によってスケジュールを調整しなくてはならない事もあります。
新規の接客や契約後の打ち合わせの際も、お客様の時間に合わせる事も多くなるため、残業になる事も。
また繁忙期には何件も結婚式を担当しますので、休日出勤になってしまう事もあります。

 

お客様が第一なため、急なトラブルに対応できない事もある
結婚式は一生に一度のイベントであり、金額も高額である事からお客様への信頼が非常に大切です。
新規の接客や打ち合わせの最中や担当の結婚式の当日に、子供の体調不良などで連絡があってもすぐにお迎えにいけないなど対応できない事もあります。

 

休みや時間の面で変則的になる事、また責任が大きい仕事であるため、子育てとの両立は難しいと感じる方が多いようです。
その他にも全国展開している企業であれば転勤の可能性があったり、給料が中々上がらない等の理由から出産を機に、
一旦ブライダル業界を離れるという方もいます。

 

 

 

産休育休後もブライダル業界で働くためには

出産後に、ブライダル業界を離れてしまう方がいる一方で、大きなやりがいを感じる事ができるブライダル業界で仕事を続けたいと考える方や、一度離れた後にブライダル業界へ戻ってくる方もいます。

産休育休後に、ブライダル業界で働くためにはどのような方法があるのでしょうか。

 

短時間勤務
→1日の所定労働時間を6時間とする事ができます。
基本的には子供が3歳になるまで利用する事ができますが、企業によっては小学校までなど延長が可能な会社もあります。

 

雇用形態の変更
企業によっては契約社員などに雇用形態を変えて勤務する事も可能な会社もあります。

もしくは一旦退職し、アルバイトやパート・派遣社員へと雇用形態を変えてブライダル業界の仕事をする事もできます。
パートやアルバイトであれば時間も調整できますので、子育てと両立する事が可能です。
子供が小学生になるタイミング等、子育てが落ち着いたら正社員として戻る方法もあります。

 

担当部署や担当業務を変えてもらう(※ウェディングプランナーの場合)
ウェディングプランナーの仕事は会社によって一貫制と分業制に分かれています。
分業制の場合は、業務が分担されていますので、新規接客の担当になれば比較的職責や業務量も軽減されます。
打ち合わせや当日も担当する場合、子供が体調不良でも変わりがいなく勤務を継続していく事が難しくなります。
同じウェディングプランナーの仕事でも担当業務を変えてもらう事で働きやすくなる事もあります。

また本社の人事や総務などに異動し、本社部門で現場の人のサポートをする仕事に就くのも1つの方法です。
しかしこういった部署は人気もあり、本人のスキルや能力も重要になりますので会社が判断する事になるでしょう。

 

出産後は仕事と育児の両立が厳しい面もありますが、働き方や業務内容を変えて仕事を続けていく事は可能です。
土日休みのブライダル関連の企業へ転職したり、家族に協力してもらえる体制を整えたり、フリーランスのウェディングプランナーとして働き方を変える方もいるようです。

 

 

 

大手ブライダル企業の制度       

 

 

出産後、ブライダル業界で働くのが難しい理由や、働き続けていく方法をお伝えしましたが、このような不安を解消し、女性が長く働ける環境作りに取り組んでいるブライダル企業もあります。

こちらでは、各ブライダル企業の産休育休取得率や、産休育休以外に各企業が設けている女性をサポートする制度(福利厚生)をご紹介していきます。

 

 

株式会社テイクアンドギヴ・ニーズ   

 

女性比率:61%
女性管理職:27.2% (※2021年3月末時点)

育児休業取得者の復職率:約86.8%(※2020年時点)

 

【制度】
●企業主導型保育事業
土日祝日も開いている保育園の経営

●副社員制度の導入
育児や介護等の理由でフルタイム勤務ができない場合、一定の条件をみたせば、1年毎の契約社員という形で勤務が可能な制度
勤務する日数・時間・曜日などを調整する事が可能となっており、例えば、保育園を利用しにくい日曜は休んで土曜は出勤するなど、働く女性のニーズにあわせた働き方ができる制度

●フリーウェディングプランナー制度
優秀な人材の活用による更なる顧客満足度の向上と、育児と両立しながらフリーウェディングプランナーとして仕事ができるようサポートする制度。
在宅での勤務や自分の時間に応じた柔軟な働き方をしながらも、年間を通じて一定の業務委託数が保障され、収入の安定が図れるようになっています。
自身で行わなければならないプロモーションや広告宣伝、確定申告なども支援する仕組みとなっています。

参考:https://www.tgn.co.jp/company/esg/social2.html
(※2022年7月27日現在)

 

 

 

株式会社エスクリ           

 

女性比率:69% (※2022年3月末時点)
女性管理職:31% (※2022年3月末時点)

女性育児休業取得率:100%(※2022年3月時点)

性別やライフステージに左右されず、誰もが実力によって正当に評価される会社を目指していきたいと考えており、女性活躍推進を中期経営計画の方針の一つとし力を入れて取り組んでいます。

女性が活躍している企業の認定「えるぼし」、子育てをサポーとしている企業の認定「くるみん」など女性活躍推進企業の認定を受けています。
時短勤務・育児休業中の社員とその子供達を職場へ招待し、夏祭りやクリスマスパーティ等のイベントも開催しています。

 

【制度】
●「女性の相談窓口チーム」の設置
結婚や出産などのライフステージに関する不安を取り除くために、女性社員を対象にした研修や、家族を呼んで仕事の理解をしてもらうファミリーデー等の実施

●年間休日の拡大
年間休日を108日から120日に。
月の公休を増やし、繁忙に合わせた季節休暇も拡大しています

●時短勤務者の評価制度の改定
時短勤務によって不利になる事がないように評価制度を改定

●「スタート面談」の実施
産前期間を安心して過ごせるように体調面や業務面で配慮してほしい事を上司や人事担当者と面談

●通院時間の確保
産前、体調管理や検診のための通院時間を確保(勤務中)

●産前休業の拡大
取得できる産前休業を法定の産前6週から産前8週に拡大

●男性の育児休暇取得促進
子どもが誕生した日から翌々月末までの間に最大8日間の休暇取得を推奨(出産時の立会にも使用可能)

●「カムバック面談」の実施
復職後の働き方を具体的にイメージしてもらえるように勤務時間の希望等を、上司や人事担当者と面談

 

その他にも、復職後に子育てと両立できるよう下記のような制度があります。

●慣らし保育応援:子どもの慣らし保育期間中の出勤の免除
●短時間勤務:育児短時間勤務を、子どもが小学校入学まで拡大
●子の看護休暇の拡大:子の看護休暇を、子どもが中学校卒業まで拡大
●時間外勤務の制限:時間外勤務の制限を、子どもが小学校入学までに拡大
●ベビーシッター利用補助制度:育休からの復職後、日祝日のベビーシッター利用に関する補助

参考:https://www.escrit.jp/company/woman/
(※2022年7月27日現在)

 

 

 

株式会社ノバレーゼ          

 

女性比率:60% (※2020年時点)
女性管理職:25% (※2020年時点)

女性の育休取得率:100%
育児休業取得者の復職率:89%(※2019年時点)

リフレッシュ休暇(勤続3年で有給休暇30日付与)や有給休暇100%取得の義務化、年間休日120日など、社員のより良い環境作りの為に様々な制度を生み出している企業です。

 

【制度】
●育児休業延長制度

育児休業を3歳まで延長

●育児休業中の定期面談制度
社内の情報共有と育休者の近況確認および、復職時期や勤務地、勤務体系等の確認を定期面談で行う

●ベビーシッター無料化
結婚式のある土日祝日の勤務の社員は、ベビーシッター利用料を会社が全額負担

●ノバキッズ制度
ベビーシッターへ預ける場合の費用補助

●男性の育休取得率向上へ窓口設置
男性の育児休業の取得率を改善するためのサポートする社内窓口の設置

●フレックスキャリア制度
社員の雇用形態のまま、時間短縮をして就業できる

●勤務エリア限定制度
そのときの個人のライフステージや志向により、勤務エリア限定型・全国型と自由に選択する事ができます

参考
https://novarese.co.jp/recruit/career/about_us/
https://www.novarese.co.jp/information/category/press-release/%E6%8E%A1%E7%94%A8%E5%88%B6%E5%BA%A6/
20190104.pdf (novarese.co.jp) (※2022年7月27日現在)

 

 

 

株式会社ポジティブドリームパーソンズ 

 

仕事と育児を両立する女性のためにママズ制度を設けており、様々なサポート体制で女性が働きやすい環境作りに取り組んでいます。

 

【制度】
●ママ・ケア制度(妊婦休暇付与制度)
出産前の検診などの通院をサポートするため、特別休暇の付与

●ママ・レディ制度(出産準備休暇制度)
法定6週間を上回る、出産予定日の8週前からの出産休暇が取得可能

●出産育児短時間勤務制度
妊娠中および子どもの就学まで、就学時間の短縮が可能

●ママ・ロング制度(育児休業可能期間の延長制度)
保育園に入園できない場合は、育児休業期間を2年まで延長可能

●ママ・オフ制度(職場早期復帰支援制度)
出産後に早期復帰した場合、子どもの就学まで特別休暇の付与

●ママ・カムバック制度(再雇用保障制度)
正社員・契約社員として1年以上勤務し、出産のために退職した社員に対し、退職後2年以内の再雇用の保証

●ママ・ヘルプ制度(費用補助制度)
所定時間を越える勤務で発生した際の延長保育料、保育所に預けられない曜日・祝日や子どもが病気の際等のベビーシッター費用の補助
(※実費支給、ママズ制度内の働き方のスタイルにより上限額は異なる)

●ママ・コム制度(育児休業者交流制度)
毎月1回、ママズ向けの社内情報通信「ママズ通信」の送付

●在宅勤務制度(役職者在宅勤務制度)
役職と育児の両立を支援するため、ユニットマネージャーまでの役職者に限り一部在宅勤務が可能

参考:https://recruit.positive.co.jp/field/mams.html
(※2022年7月27日現在)

 

 

 

株式会社ディアーズブレイン      

 

2021年「女性の働きがいに優れた企業」を選出する、女性ランキングにおいて3位にランクイン。

 

【制度】
●保育料補助制度
育児休業から復帰した正社員・契約社員で、3年以上の勤続・週4日以上の勤務をしている対象者に対し、一子につき上限3万円/月(但し 小学生以上は1万円/月)の支給

●Wonder Work 制度
個人の仕事の志向性にそった働き方を提供するため導入。
一定の条件を満たしていれば時短勤務・地域限定勤務・フレックス勤務・時間や場所に捉われないコーディネーター勤務が可能

●出産準備金制度
従業員またはその配偶者が出産した場合、一子につき20万円のお祝い金を支給

●産前産後休業・育児休業
産前産後休業・育児休業以外に、妊娠期間中に5日間のマタニティ休暇の付与

●ライフキャリア相談窓口
安心してキャリア形成やライフイベントの準備ができるよう、相談カテゴリー別に専門窓口を設置

参考:https://www.dearsbrain.jp/recruit/culture/
(※2022年7月27日現在)

 

 

 

株式会社BP              

 

【制度】
●社内無料託児所完備
本社内に無料託児所(Little tree camp)が併設されており、産休・育休明け社員の仕事と子育てをサポート

●育児介護休業制度

参考
https://www.bridal-produce.co.jp/recruit/article/036/
https://www.bridal-produce.co.jp/recruit/graduates/001/
(※2022年7月27日現在)

 

 

 

株式会社Plan・Do・See        

 

育児休業取得者の復職率:98%(※2021年時点)

日本における「女性の働きがいのある企業」3年連続1位に選出されており、女性が働きやすい環境作りに力を入れています。

 

【制度】
●女性・男性ともに取得できる育休制度
●時短制度
●ベビーシッター制度

●土日休みの確保
土日休みの取得も奨励。育児と両立している方も安心して働けます

●復職支援制度
育休中や復職の際に、パート勤務や時短勤務など、段階的にも復職できる制度。

参考:https://recruit.plandosee.co.jp/career/2778/
(※2022年7月27日現在)

 

このように大手ブライダル企業では、殆どが産休育休を取得しています。
また育休取得後の復職率が9割を超える企業もあり、女性が働きやすい環境作りを積極的に行っています。

 

 

 

まとめ               

 

 

ブライダル業界の産休育休の現状や、各企業の取り組み・制度をお伝えさせて頂きました。

現在のブライダル業界は、働き方改革などの影響もあり変化しつつあります。

また女性が多い業界ですので、既に結婚や出産を経験してきた先輩たちの前例が多いのも1つの特徴です。
多くのブライダル企業が様々な取り組みを行っていますので、時短勤務やお休み制度などを上手く活用する事で長く活躍していくことが可能になってきています。

勿論女性だけではなくそれぞれの企業で、男性の育児休暇取得促進や、有給休暇取得100%・年間休日の増加・1分単位で残業代支給・事前に申告すれば土日休み可能など、全体で働きやすい環境作りを進めています。

これからブライダル業界で働きたい。ブライダルの仕事と家庭と両立して長く働いていきたい。
という方は各社の福利厚生や制度などもよく見て、長く働ける企業を見極め転職活動を進めてもらえればと思います。

今回記載させて頂いた企業様は、弊社ブライダルビズでお取り扱いのある求人もございます。
企業の特徴や、福利厚生、実際に入社された方の声などもお伝えできますので興味がある方はお気軽にご相談下さいませ。

 

 


 

 

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