ウェディングプランナー体験談*一貫制と分業制の仕事内容ややりがいの違い
ウェディングプランナー体験談*
一貫制と分業制の仕事内容ややりがいの違い
結婚式を作り上げていくウエディングプランナーのお仕事。
ウエディングプランナー・ウエディングコーディネーター・ブライダルプロデューサーなど呼び方は様々ですが、企業によって呼び方を変えているだけで仕事内容は同じです。
専門的な仕事ではありますが、ウェディングプランナーは資格もいらないため非常に人気のある職業です。
ウェディングプランナーの仕事は大きく2つの種類に分かれています。
それは「一貫制」と「分業制」というプランナーの在り方です。
ウェディングプランナーへの転職を考える際にも、どちらの企業が良いのか迷われる方も多いのではないでしょうか?
そこで本記事では、その一貫性と分業制のプランナーではどのような違いがあるのか。
また、どのような企業でそれぞれの在り方をしているのかを経験も踏まえながらお伝えしていきたいと思います!
目次
1:ウェディングプランナーのお仕事とは
2:一貫性のプランナーとは?
・一貫性プランナーのメリット
・一貫性プランナーのデメリット
・一貫制形式をとっている式場形態
・新郎新婦から見た一貫制のメリット
・一貫制プランナーに向いている人
・一貫制プランナーの1日のスケジュール
3:分業制のプランナーとは?
・分業制プランナーのメリット
・分業制プランナーのデメリット
・分業制形式をとっている式場形態
・新郎新婦から見た分業制のメリット
・分業制プランナーに向いている人
・分業制プランナーの1日のスケジュール
4:一貫制・分業制を経験したウエディングプランナーの体験談
・ウェディングプランナーのやりがい
・一貫性、分業制でのそれぞれのやりがい
・一貫性・分業制プランナーどちらも体験してみて
5:まとめ
ウエディングプランナーのお仕事とは
まずはウエディングプランナーの具体的な仕事内容をご紹介します。
①結婚式を考えているカップルからの問い合わせ対応
結婚式を検討しているカップルは、結婚式場情報サイトや雑誌。インスタをはじめとするSNS、口コミサイトなどあらゆるチャネルから自分たちが結婚式を挙げたいと思う式場の情報を得ています。
そこから、自社の式場に問い合わせが来た際のお問合せに対応していきます。
式場によっては、マーケティング部門が無い式場も多いため、ウエディングプランナーがここを兼務して、様々な集客媒体への掲載作業や媒体との打合せを行うこともあります。
②式場のご案内(セールス)
問い合わせがあり、式場への見学を希望されたカップルへ自社の式場をご案内します。
この業務のゴールは、カップルが自社式場で結婚式を挙げてもらうことです。
カップルへ結婚式で叶えたいことや、のぞんでいることなどヒアリングを行いながら、自社式場のセールスをしていきます。
また、概算のお見積りを出しながら最終的に成約を獲得するまでが流れとなります。
③アイテムや演出を提案する
晴れて成約となり、結婚式の日取りが確定した新郎新婦と打合せをしながら結婚式にまつわるアイテムや演出を提案し、決定していきます。
会場によって、このアイテムを提案する担当はまちまちですが主には、招待状や席次表などのペーパーアイテム類、料理・飲み物、ウエディングケーキ、余興などの演出類のアイテム、写真、ビデオ撮影などをウエディングプランナーが提案し、テーブル装花やブーケなどのフラワー類は、会場と提携しているフラワーコーディネーターが。ドレス類はドレススタイリストが行う会場が多く見受けられます。
しかし、会場によってはウエディングプランナーが全てのアイテム、演出を提案することもあります。
④プログラム決定、スケジューリング
決定したアイテムや演出をふまえ、結婚式のプログラムを決定していきます。
また、挙式、披露宴の時間は決まっていることが多いため、スケジューリングをしながらプログラムを決定していく必要があります。
そのため、プログラムについては当日担当する司会者や、キャプテンといわれる披露宴の進行責任者と連携を取りながら組んでいく式場も多々あります。
⑤アイテムの発注作業や検品作業
決定したアイテム類の発注作業や、届いたアイテムの検品作業もウエディングプランナーの役割です。
また、招待状や席次表などのペーパー類はお名前の間違いなどがあってはならないので添削などの作業も行います。
その他、引出物を詰めていく作業や新郎新婦からお預かりするアイテムなどの保管、ウェルカムスペース、待合い室などの設置や飾り付けなど、何かを提案したり演出したりなどというイメージが強いウエディングプランナーですが、お仕事の半数以上はこのような事務作業や力仕事も必要なお仕事になります。
⑥お見積り作成
決定していくアイテムや演出を見積りに組み込み、お見積り書を作成していきます。
新郎新婦のご要望を伺いながら提案し、予算管理をします。
見積り作成は、式場によって回数はまちまちで、打合せごとに作成する式場もあれば、初回、中間、最終と3回作成する式場もあります。
⑦結婚式当日のディレクション
結婚式当日は、それまでに作成した進行表や指示書をもとに、結婚式に携わるスタッフの指揮をとり、結婚式をディレクションしていきます。
披露宴の進行は、キャプテンといわれる担当がいる式場がほとんどですが、このキャプテン業務をウエディングプランナーが兼務する式場もあります。
キャプテンは、進行表に基づいて時間通りにすべてのプログラム、お料理の提供を臨機応変に対応しながら遂行していく担当です。
一貫制のプランナーとは?
上記であげた業務の①~⑦、つまりカップルが会場へお問い合わせいただくところから、結婚式が終了するまでの全てを一人のプランナーが行う形式です。
会場によって、⑦にあたる結婚式当日のお仕事は、キャプテンは別でいて、プランナーは滞りなく結婚式が進行されているかを見守る係の式場もあります。
一貫制プランナーのメリット
①新郎新婦との関わりが濃厚になる
式場に問い合わせをいただいた時から、結婚式が終了するまでのお付き合いになるので長い時は、1年近くの月日をともに携わらせて頂く事になります。
その新郎新婦が、最初の結婚式場を探す時にどんな希望があってどんな悩みがあったのかも十分に理解した上で結婚式のプログラムを組んでいけます。
また、1組のカップルの1年の歳月となると途中で様々な感情の動きや、出来事もあります。それを間近に見ながら、時には一緒に解決していきながら結婚式を創り上げていくため、自ずと新郎新婦との関係も濃厚なものになり、結婚式を迎えたあとでも、その新郎新婦とのお付き合いが続くプランナーも多くいます。
②多方面での能力が身に着く
新郎新婦から叶えたいことをヒアリングし、それに基づいてアイテムや演出を提案する提案力はもちろんですが、まず自社式場の魅力をカップルに伝え、自社で結婚式を挙げてもらう営業力も必要になります。
また、結婚式はデリケートな内容も多くあるため、新郎新婦がプランナーを信頼出来るようなコミュニケーション力も必要不可欠です。
そして、発注作業や見積り作成などの業務に必要な能力も身につきます。
能力だけではなく、様々な知識も長くウエディングプランナーをしていると取得出来ます。
例えば、結婚式にとって装花は大きな役割を持ちます。
そのため季節のお花が分かってきたり、ウエディングプランナーは新郎新婦だけでなく、その親御様とも関わりを持つことが多いため礼儀作法などの知識も身につきます。
③提案の幅が広い
一貫制をとっている式場は、決まったプラン設定や定型の進行を用いらない式場が多く、ある程度ウエディングプランナーに裁量を持たせている式場が多い傾向があります。
そのためウエディングプランナーも新郎新婦へ提案出来る幅が広く、よりオリジナリティを出せる結婚式を創り出せることは仕事へのやりがいにも繋がります。
また、一貫制の式場へは、新郎新婦もオリジナリティな結婚式を希望される方が多いため、大いに提案力を試される形態でもあります。
他の担当スタッフも決まったことしかやらないというスタンスを持ったスタッフが少ないので、式場全体で新郎新婦のオリジナリティある結婚式を創り上げようという雰囲気があります。
一貫制プランナーのデメリット
仕事の幅が多岐に渡るので離職率は高い傾向。
営業・事務・企画・接客など、使う能力も身体も異なる業務を一人で行わなければならないため、心身ともに疲れてしまうプランナーも現実には少なくない現状です。
定期的に一組のカップルを担当するのであれば、そのカップルに集中して進めていけますが、企業として売上をたてていかなければなりませんので同時に何組ものカップルを担当していきます。
そうするとやはり身体は一つしかありませんので、上手くスケジューリング出来なくなってくるプランナーや、業務時間内では仕事が終わらないことが多々出てくるため身体を壊してしまったり、仕事に疲れてしまい本来目指していたプランナーとしての役割を見失い辞めていくプランナーが多く、離職率も高くなります。
一貫制形式をとっている式場形態
演出やオリジナリティの高い結婚式を打ち出している式場の方が、一貫制プランナーの形式を取っている式場が多い傾向です。
また大きな敷地を持ち会場が複数あるような式場だと、この一貫制プランナーでは運営しにくいため、専門式場やホテルよりもゲストハウスやレストランウエディングなどの企業が、この形式を取られていることが多いようです。
ただ企業全体で見るとゲストハウスも含め、この一貫制形式で行っている式場は少ない状況です。
そのため一貫制にこだわりを持っていたり、式場に所属したくないプランナーは、フリープランナーとして独立して行っている人もいます。
新郎新婦から見た一貫制のメリット
プランナー目線ではなく、新郎新婦から見てのメリットもお伝えしましょう。
「最初から最後まで同じ担当が行ってくれる安心感」
これに尽きると思います。
最初の窓口になった人がとても気に入ったから。
最初の説明が分かりやすくこれなら上手く行きそうだと思って手に入れたのに、実際進んでいくと担当が変わって馬が合わなかったり、最初の担当の人と言っている事が違う。なんて経験ありませんか?
一貫制の場合は、このような心配がなく最初から最後まで同じウエディングプランナーなので、自分達がなぜこの式場を選んだのか、自分達の志向性も分かってくれる担当者の方が安心してお任せ出来るというのが心理ではないでしょうか。
一貫制プランナーに向いている人
●コミュニケーション能力がある
●頭の切り替えが早い
●臨機応変に対応できる
●ミスを引きずらない
●体力がある
もちろん営業力や提案力は必要不可欠ですが、それよりも仕事の幅が広いためその時の状況に応じて対応出来たり、頭の切り替えが出来る人の方が向いていると思います。
また、次から次に様々なことを判断して考えていかなければならないので、心身ともに体力があることが大事になります。
一貫制プランナーの土日のスケジュール
一貫制プランナーは、実際どのようなスケジュールで仕事をしているのでしょうか。
1日のスケジュール例を見てみましょう。
AM7:00 出社
この日結婚式を迎える新婦のお出迎えのために、館内の電気や空調、飲み物など含めた準備をする
AM7:30
新婦お出迎え
AM8:00
新婦からその日に使う備品の預かりや最終確認を行い、結婚式の準備をスタート
※この間に、各部署への最終確認や会場確認などを行う
AM9:00
新郎のお出迎え
AM10:00
挙式打合せ、新郎新婦写真撮影、ご両家の親御様にご挨拶など
AM10:30
挙式スタート
※この間、披露宴の最終確認など行う場合も
AM11:30
披露宴スタート
※この間、披露宴にまつわるあらゆる事のサポートやイレギュラー対応など、進行が滞りなく進むように対処する※場合によっては、この間に明日の担当の新郎新婦のグッズ預かりなどの対応
PM3:00
披露宴おひらき後に新郎新婦への精算作業やアイテムのご案内をし、お見送り
PM3:30
自社式場の見学お客様の対応や、今後結婚式を迎える担当のお客様の打合せなどが続く
PM7:00
お客様のご案内・打合せなどが全て終了してから、お客様へのメール対応・担当のお客様の手配物や検品作業など事務作業を行う
PM11:00
業務終了
これは一部の一例ですが土曜日・日曜日にウエディングプランナーの仕事は集中します。
また結婚式の多いシーズンですと上記のようなスケジュールが結構リアルなスケジュールになります。
その分、平日は午後から出勤の日があったり早く上がれる日があったりなど、企業によって調整している式場もあるようです。
分業制のプランナーとは?
カップルからの問い合わせ~成約まで。成約したカップルの打合せ~結婚式当日まで。の担当を分けて行う形式です。
その為、問い合わせ~成約までの担当するウエディングプランナーは、より強い営業力が求められ、打合せを担当するウエディングプランナーは、実務の正確さや提案力がより求められます。
分業制プランナーのメリット
①自分の得意な仕事で貢献出来る
大きく分けると「営業」「打合せ」として分かれるので、自分が得意とする能力でウエディングプランナーの仕事が出来ます。
成約までを行うウエディングプランナーは、営業力が最も必要にはなりますがカップルに信頼してもらうためにの提案力、コミュニケーション力も必要になります。
また打合せを行うウエディングプランナーも、アイテムの売上をのばす為の営業力は必要になってきますので、いづれにしても分業性であっても、ウエディングプランナーのお仕事において、提案力やコミュニケーション能力・営業力は求められる職種です。
②自分のやるべき事、評価ポイントが明確
分業性の場合は、自身の仕事のゴールが明確なので、会社からの評価ポイントも明確であることがメリットとして上げられます。
ゴールが明確だとそれに応じて業務の細分化が出来たり、チーム内でも皆が共通認識を持って業務に取り組めるので、より良い効果を生む仕組みが作りやすいという事もあります。
そのため、分業性のそれぞれのチームのトップも組織を運営しやすく、評価が明確という点もあります。
現在の日本のウエディングプランナーは、まだまだどこかの企業に属して組織の一員として働いている人が大多数を占めているので、この点で日本のブライダル企業は分業性を採用している企業が多い理由かと思います。
③多くのカップルを担当できる
一貫制でおこなう場合と分業制でおこなう場合、一人のプランナーに対して、どちらが一組のカップルに携わる時間が長いと思いますか?
答えは、一貫制です。
なぜなら、一貫制はカップルの問い合わせから当日までの時間をすべて自分で行うからです。
分業制の場合は業務内容が分業されているので、その分一組のカップルに携わる時間としては一貫制に比べ短いですが、その分の時間でまた新たなカップルのご案内や打合せが出来るので、より多くのカップルと携われることになります。
分業制プランナーのデメリット
一組のカップルの全ての工程を担当出来ないことです。
問い合わせから成約までの過程を行ったウエディングプランナーは、そのカップルの叶えたい思いや結婚式に対する考えなどを伺い、カップルの信頼を取得してもそのカップルのプロデュースは他のウエディングプランナーに託さなければなりません。
カップルからも「●●さんに最後まで私たちの結婚式の担当をして欲しい」とありがたいお言葉をいただくことがあっても、プロデュースは基本的には分業制の場合出来ない形になります。
またプロデュース・打合せを担当するウエディングプランナーの方も、カップルと結婚式の打合せをしていく中で、いくら前者のウエディングプランナーから引継ぎをしても、最初から関わっていれたら時間をかけずにもっと信頼関係を早く構築出来たのに。と思う場面があります。
分業制形式をとっている式場形態
専門式場やホテルなど、一度に同じ施設で複数の結婚式を挙げるキャパシティーを所有している式場の多くが分業制を用いている傾向です。
現在の日本のブライダル企業では、この分業制を採用している企業の方が多いでしょう。
理由としては、効率と管理の面でこの制度の方が企業としてのメリットが大きいからです。
新郎新婦から見た分業制のメリット
自分達の結婚式に携わってくれるウエディングプランナーが少なくとも2名いるということです。
問い合わせから成約までを担当するウエディングプランナーも、その後一切連絡を取ってはいけないという決まりはないので、例えば、打合せをしてくれるウエディングプランナーに担当が引き継がれた際にどうしても相性が合わない時など、前者で担当してくれたウエディングプランナーにそのことを伝え解決&対策を行ってもらえることがありますし、窓口が1つよりも2つあった方が新郎新婦にとってもその都度相談出来るウエディングプランナーが選べるので良いと思います。
分業制プランナーに向いている人
●営業職が好き
●自分のやるべき事が明確な方が仕事をしやすいと感じる
●出来るだけたくさんのカップルの結婚式をプロデュースしたい
自分のやるべき範囲が明確なので、逆に自ら色々気づいて動くのが苦手な方は一貫制プランナーは自身の能力を十分に発揮出来ない可能性があるので、分業制プランナーをおすすめします。
企業の中にはまずは成約までの担当に配属されてから、プロデュースの担当へ異動したりしている企業もあるため、将来的に一貫制のウエディングプランナーをやりたいと考えている方も最初は分業制で経験を積むというのも良いと思います。
ウエディングプランナー未経験の方は、最初から絶対に一貫制プランナーしかやりたくないと希望されている方も多いのですが、分業制でそれぞれの業務で力をつけることは、その後のスキルにも活かされるため、未経験の方をそれも視野に入れて選んでみても良いかもしれません。
分業制プランナーの土日のスケジュール
分業制プランナーは、実際どのようなスケジュールで仕事をしているのでしょうか。
1日のスケジュール例を見てみましょう。
AM8:00 出社
お客様からのメールの確認
AM8:30
会場の準備
式場を見学に来るお客様用に、会場の装飾や掃除などの準備を行う
AM9:00
会場見学に来るお客様の接客開始
・お客様へのアンケート
・お客様へのヒアリング
・会場見学のご案内
・お見積りの提示
・現在の結婚式可能日の空き状況提示
・(成約となれば)成約手続きなど
AM11:00
お客様をお見送り
※場合によっては、問い合わせから成約をしたカップルがこの日に結婚式の場合、合間を見て会場へ行きお祝いをする
PM12:00
2組目の会場見学に来るお客様の接客開始
PM3:00
3組目の会場見学に来るお客様の接客開始
PM6:00
初回の見学に以前来られたお客様が、再度両親を連れて会場見学したいというお客様のご対応
※場合によって、4組目の会場見学に来るお客様の接客開始
PM8:00
メール対応
明日の見学予約確認作業などの事務作業
AM10:00
業務終了
労働時間などは、土曜日・日曜日はどうしても多くなるのが現実です。
その分、一貫制のプランナーと同様平日は午後から出勤の日があったり、早く上がれる日があったりなど企業によって調整している式場もあるようです。
また平日はウエディングフェアの企画を練ったり、集客媒体やSNSなどのツールにそれらをアップしたりするなどの業務があります。
一貫制・分業制を経験したプランナーの体験談
ここからは、一貫制のウエディングプランナーも分業制のウエディングプランナーも経験したプランナーの経験談をお伝え致します。
ウエディングプランナー×仕事とネットで検索すると、あらゆる記事が出てきて様々なことが記載されているますが、実際のところどうなんだろう。と感じている方が多いのではないでしょうか。
ウエディングプランナーと一言で言っても、他の職種と同じく企業によって役割が異なったり、会社が求めることが違ったりします。
また業務の中でも同じ業務でもA社は管理システムを入れているので15分で終わる業務も、B社は1時間かかるということもあります。
そのため、一貫制だから全てこれ。分業制は絶対にこうという事は言えません。
大枠の大きな違いを認識していただければ幸いです。
本来「ウエディングプランナー」と欧米で扱われているウエディングプランナーは、日本で言う一貫制プランナー、分業制プランナーのどちらにも当てはまりません。
欧米のウエディングと日本のウエディングでは、そもそもの結婚式の形が異なるためです。
もし、世界でひとつのオリジナルウエディングを提案するウエディングプランナーがやりたいという方は、一貫制か分業制かで選ぶのではなく、企業がどのような結婚式を提案しているかを調べて判断された方が良いでしょう。
日本では数少ないですが、カップルから趣味思考、家族構成や生い立ち、家族との関係、やりたい事などあらゆる事をヒアリングし、それにもとづていて結婚式の会場や、テーマ、プログラムなどを0から提案して結婚式のプロデュースを行う企業もあります。
そのため、ここで上げている一貫制・分業制はある程度の枠の中、提携している範囲内での提案や業務という形になります。
それをふまえ、まずは一貫制・分業制関わらずウエディングプランナーとしての経験談をお伝えしましょう。
ウエディングプランナーのやりがい
結婚式の多くは、挙式が30分披露宴が2時間30分、計3時間です。
結婚式の総費用額の平均は式場により異なりますが、約350万円前後です。
3時間で350万円。高額な買い物になります。
その高額なお買い物を決定してくれるまでに、お客様に提案をし、形で見えないものを想像をさせ決定に至るまでの過程にはとてもやりがいを感じます。
会場がありアイテム類の商品の提案もあるので、ブライダルの営業は有形商材ともとれますが、無形商材の営業ともとれるのではないかと思います。
また、1組の結婚式を実施するのは想像以上にたくさんのスタッフが関わる事になります。
ウエディングプランナーはもちろん、その他のドレスやお花などのアイテムの各担当者からはじまり、挙式での牧師さんや演奏者。
披露宴でも各テーブルにサービススタッフがおり、当日の案内スタッフやクロークなど少なく見ても計50名以上のスタッフが1組のカップルに携わることになります。
そのスタッフ達と協力し1つの結婚式に何か月も前からのぞみ、まとめあげていくのがウエディングプランナーの仕事のひとつ。
その結婚式が無事に終えられた時のやりがいは何ものにも代えがたい達成感があります。
そして、最もウエディングプランナーがやりがいを感じることで挙げることは、お客様からの「ありがとう」ではないでしょうか。
新郎新婦からの「〇〇さんが担当してくれて本当に良かった」という言葉。
親御様やご親族からの「今日は本当にありがとう」というお声がけ。などがウエディングプランナーとしてのやりがいに繋がる人は多いはずです。
一貫制、分業制でのそれぞれのやりがい
ウエディングプランナーとしてのやりがいを今まで記載しましたが、それは一貫制のプランナーでも分業制プランナーでも変わりありません。
ウエディングプランナーとしての基本的なやりがいは同じと言えます。
その複数のやりがいを分解していくと、それぞれ味わえるやりがいの大きさが変わってくるという感じでしょうか。
分業制の場合、ご案内から成約までを担当するウエディングプランナーは結婚式という高額な買い物を自分がご案内した事によってしてくれた事にやりがいを感じやすいですし、打合せを担当するウエディングプランナーは、自分が提案したアイテムを新郎新婦が受け入れ購入してくれる事だったり、結婚式に関わるスタッフの士気を取ることにやりがいを感じる人もいると思います。
また、一貫制の場合はそのウエディングプランナーによって、一貫の流れで感じるやりがいのポイントがそれぞれで持っているはずです。
一貫制・分業制どちらも体験してみて
一貫制プランナーを行っていた時は、新郎新婦と長い間お付き合いしていくため、関係も深く濃いもになり、結婚式を終えてからもおふたりとの関係が続いているカップルが有難いことに複数います。
年賀状のやり取りや、お子様が生まれた際には式場にご来館していただいたり、一緒にお食事に行かせていただいたりなど仕事を越えたお付き合いが続きました。
その分、体力・精神的には企業に所属しながらの一貫制プランナーは何十年も続けるのは限界を感じる方が多いのが正直なところだと思います。
結婚式は、絶対にミスは許されません。新郎新婦の結婚式に対する想いも強いです。
高額なお金を頂いて3時間という時間、空間、思い出を買っていただきます。リハーサルも出来ないため、当日は何が起こるか分からない、それまでの準備にも細心の注意をはらってのぞみ、当日はイレギュラーなことが起きることが日常的に起きるのでそれに対応していく判断力も試されます。
企業に所属していると、上記を毎週毎週行っていくため心身ともにもたないという事が起きていくプランナーも多くいます。
分業制プランナーは、やるべき事が明確にされているためそれがクリア出来れば良いので自身でのスケジューリングなどのコントールがききやすかったです。
一貫制に比べると、労働面でも軽減されるという部分はあるかもしれません。
精神的にも、成約までを担当するのであれば成約の数字を追うということに集中できますし、打合せを担当するのであれば、アイテムの売上という数字面はあるものの、お客様の打合せに集中でき、お客様との関係性の構築や手配業務に目を向けられます。
これが一貫制となると、両面の数字を追いながらお客様との関係性、事務手続きをミスなく行うなどの気配りが必要になるため、精神的にも四六時中集中していないといけないという状況だったので、分業制はその点で区切りがつけられます。
また、1組のカップルに対して、ウエディングプランナーとしての担当がひとりでないという事も心強いところがあります。例えば、打合せの担当の際になかなかお客様との距離が縮められないという際に、成約を担当したプランナーに間に入ってもらい打合せを進めていくことが出来たり、お客様の方も相談出来るプランナーを事柄に応じて選べるので心強い面もあるかと思います。
プランナー側も自分ひとりで抱えるのではなく、違うプランナーへ相談も出来て進めやすいという点がありました。
ただ、一貫制プランナーを経験するとどこか物足りなさを感じてしまう部分があったかもしれません。
問い合わせから成約まで担当したお客様に「〇〇さんが担当してくれるならここの式場で決定します」と言われた際の担当出来ないもどかしさだったり、打合せ担当だと、成約担当者から担当を引き継ぐ際に関係性を0から構築しなければいけない難しさだったりが出て来ます。
◎一貫制、分業制どちらにもそれぞれの良さがあり、難しい部分もありました。
結果として、どちらも経験出来たことはその後のスキルアップにも大いに繋がることになると思うので、もしチャンスがあればどちらも経験されることをおすすめ致します。
まとめ
ウエディングプランナーと言っても、大きく分けてそれぞれ違いがあります。
問い合わせから成約に関わる営業。結婚式のプログラム、アイテムを提案する打合せ。
それぞれを分担して行う分業制と、全て同じプランナーで行う一貫制。
企業によって取っているスタイルが異なる為、これからウエディングプランナーを目指す方、どちらか一方の制度でしかウエディングプランナーを行ったことがない方は、それぞれの特徴を理解し、自分がどちらのウエディングプランナーを目指したいのか、企業選びの基準にしてみて下さい。
参考コラム
・一貫制のブライダル企業一覧
・分業制のブライダル企業一覧
*
転職をご検討の方は『転職支援サービス:無料』をご利用下さい。
非公開求人を中心としたご紹介から、面接の準備・対策をそれぞれの求職者様一人一人に行っています。